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 yuki.ms難病制度関連(法案時点のため、現在は古いです。)難病法案の衆議院での附帯決議と解説
難病法案の、衆議院での附帯決議(法律案〜難病新法〜を可決するにあたって、政府に対して、こうしなさいと要請する決議)です。下に解説があります。
「難病の患者に対する医療等に関する法律案」及び「児童福祉法の一部を改正する法律案」に対する附帯決議

 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。

一 指定難病の選定に当たって、診断基準の作成に係る研究状況等を踏まえて対応するとともに、疾病数の上限を設けることなく、医学、医療の進歩等を踏まえて、指定難病の要件に該当するものは対象とすること。また、今後の指定難病の見直しに当たっては、患者数だけでなく、患者の治療状況や指定難病に指定された経緯等も考慮しつつ、慎重に検討すること。

二 新制度において大都市特例が規定された趣旨を踏まえ、指定都市が支弁する特定医療費の支給に要する費用が十分に確保されるよう必要な支援を行うこと。

 また、指定都市に新たに生じる経費については、国の責任において適切な措置を講ずること。

三 難病患者及び長期にわたり疾病の療養を必要とする児童が地域において適切な医療を受けることができるよう、指定医療機関及び指定医の指定に当たり地域間格差が生じないよう取り組むとともに、医療機関等のネットワーク等を通じた情報の共有化を図ること。

四 療養生活環境整備事業等、義務的経費化されない事業について、地域間格差につながらないよう、地方自治体の負担に配慮すること。

五 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」に基づく障害福祉サービスの対象となる難病等の範囲については、難病対策における指定難病の拡大を踏まえつつ、支援の必要性等の観点から判断するものとすること。

六 長期にわたり疾病の療養を必要とする児童が成人しても切れ目のない医療及び自立支援が受けられるよう、指定難病の拡大、自立支援事業の取り組み促進を図るとともに、成人後の医療や成人に対する各種自立支援との連携強化に鋭意取り組むこと。

七 最大の難病対策は治療法の確立であり、難病の原因究明、治療法の研究開発に万全を期すこと。そのため、研究開発のための必要な予算の確保を行うこと。

簡単な解説です。
難病法案と、児童福祉法の改正法案について、衆議院が政府に向けて付けた、法律を施行(実施)するにあたっての「注意点」です(附帯決議)。
 1 まず、指定難病を選定する時には、疾病数をいくつまで、と限るのではなく、診断基準の作成研究などの状況を踏まえて、また医学や医療の進歩などを考慮に入れた上で、「指定難病の要件」にあてはまるものは対象として行くよう要請しています。
 また、対象となる指定難病の見直しをする時には、単純に患者数だけで切るのではなく、患者の治療状況や、指定難病に指定された経緯などを考慮しつつ、慎重に検討しなさいと要請しています。

 2 今回の難病法案では、従来の特定疾患治療研究事業(特定疾患)は都道府県が主体となって行っていたのに対して、行う主体が大都市(政令指定都市)も、に変わっています。いままで大都市は特定疾患事業はおこなっていなかったため、特定医療費(医療費の公費負担)にかかる費用について、国が支援するとともに、他に新たに指定都市に生じる経費についても、国が適切な措置をするよう要請しています。

 3 難病患者や長期にわたり疾病の療養を必要とする児童(小児慢性特定疾患対象児童を想定しているものと思われる)が、適切な医療を受ける機会がきちんと得られるように、「指定医療機関」「指定医」の指定に当たっては地域間の格差が生じないようにし、また医療機関同士のネットワーク等を通じた情報の共有を図るよう要請しています。

 4「療養生活環境整備事業」など、今回の法案に盛り込まれた事業で、義務的経費(法律に裏付けられて、お金を使うように義務づけされているもののこと)になっていないものについて、地域間格差が生じないように、地方自治体(都道府県市町村)の負担に配慮するよう要請しています。

 5「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(障害者総合支援法)に基づく障害福祉サービスの対象となる難病等は、現在は難病(難治性疾患克服研究事業)130疾患と、関節リウマチに限られていますが、難病法案で指定難病が増えることから、支援の必要性などをふまえて判断することを要請しています。

 6 長期にわたり疾病の療養を必要とする児童(小児慢性特定疾患対象児童を想定しているものと思われる)が成人しても医療が途絶えることがないように、指定難病や自立支援事業を拡充し、トランジション(乗り継ぎ)の問題が生じないようにして、連携の強化に取り組むことを要請しています。

 7 難病対策の究極のかたち、最大の目標は、「治療法の確立」であることから、難病原因究明や治療法の研究開発に万全を期し、そのために必要な予算を確保することを要請しています。

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